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寺社建築と文化財の探訪<TIAS>

寺社建築の起源、歴史、文化財の紹介と文化財の問題点を探訪しています。 常時更新中です!
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「蟇股」は,古建築の興味№1の建築彫刻です。

7-4 蟇股の探訪


7-4  蟇股の探訪      「蟇股」は,古建築の興味№1の建築彫刻です




1、「蟇股」とは


    ヒキガエルの俗称    がま

    蛙:かわず  両生類の名  カエル


    何故、「かえる」の一般名称ではなく「がま」を使っているのか、わかりません。
 



   ● 「蟇股とは」の調査・・・・専門用語が多いのですが?

  [goo国語辞典]

  社寺建築で、梁や桁の上に置かれる、輪郭が山形をした部材。構造上必要な支柱であったが

 後には装飾化した。厚い板状のままの板蟇股と内部をくりぬいて透かせた本蟇股とがある




                                  グラフィックス1蟇股図ー参考図   


  高山寺石水院        a8高山寺蟇股写真鎌倉      
             
岡山 中山神社本殿高欄 a8中山神社蟇股写真 江戸

平等院鳳凰堂蟇股   a8平等院蟇股写真 平安
      

随願寺本堂前室天井虹梁 a8随願寺本堂前室 江戸


             

     グラフィックス1蟇股-3  グラフィックス1蟇股-4

             湖東三山 西明寺 本堂 本蟇股           拡大                 鎌倉




2、建築史での位置づけ

    蟇股は、平安後期以降その形状が、日本独自の変化発展を経て日本人の趣味に合った物となって

   きました。その意匠の変遷が、そのまま時代の考証に使われるようになりました。飛鳥時代、奈良

   時代前期の建築の遺構には蟇股はありません。(法隆寺の金堂の八の字型の支持材で、割り束、人

   字型の束と呼ばれ、原始蟇股と呼ばれるものがありますが)

   奈良時代後期に板蟇股出現します。その後の意匠の系統的研究がすすみ、古建築の時代推定の重要

   な細部意匠となっています。

   ● 蟇股だけを観て周っている人がおられる位、古建築拝観の中で一番興味をそそられる部材です。

     その他、時代考証によく用いられる、細部意匠は、

     木鼻(きばな)、間斗束(けんとずか)、双斗(ふたつど・そうと)、花肘木(はなひじき)

     大瓶束(たいへいづか)、花頭窓、格狭間(ごうざま)、唐破風(からはふう)等あります。

   ● 話が脱線しますが、蟇股の次に興味深いのは、格狭間だと思います。蟇股と同じく外形の形状、

     中の彫刻の装飾性などは より蟇股優れた面があります。しかし、中々観るのは大変です。

     大半は堂内の須弥壇の周囲にあり、中尊寺金色堂は代表的な格狭間です。

              グラフィックス3格狭間金色堂


     また、石造美術品で特に宝篋印塔に多く観られます。

     格狭間: 壇・台などの側面や唐戸などに施される、上部は火灯形、下部は椀形の曲線から成る装飾的

     な刳り形。古くは牙象・眼象といった。 


                 グラフィックス3格狭間石造            グラフィックス3格狭間石造-2  



3、蟇股鑑賞のポイント

 本蟇股の中の図柄装飾(宮大工の用語で【はらわた】と云います)の変遷

  中心の図柄だけでなく、外側の輪郭も時代や地方により、いろいろに変遷し、細胞分裂を見るようで興味がつきません。

  寺社めぐりの仲間【TIAS】の先輩が、1985年に時代経過別に一覧表にしたものです。

                         板蟇股

グラフィックス1蟇股図ー1 グラフィックス1蟇股図ー2  グラフィックス1蟇股図ー3



                        中心の「はらわた」が、徐々に混雑してきます。

                         本蟇股-2

   グラフィックス1蟇股図ー6 グラフィックス1蟇股図ー7

   ● 鎌倉時代になると中央の部分にも変化を持たせるようになる。さらにこの部分が装飾化され、

     宝相華と呼ばれる、極楽に咲くという架空の花や蓮の花の形につくられる。  

     宝珠、種字(仏を記号で表す)を蓮華座に乗せたものなど変化をもたらす。この場合は方位を

     つかさどる仏を表現している。

   ● 鎌倉時代末期から室町時代にかけて、内部全体を一つの意匠と考えて、図案化されるようにな

     り 、さらに対称性が崩れて、絵画的になってくる。

     牡丹唐草などから変化したもののほか、建築主の家紋を入れたものなどがある。

     神社本殿や拝殿、寺の本堂の正面の向拝と呼ばれる前に突き出た部分には邪悪なものの侵入を

     防ぐという意味で竜や虎や獅子が用いられるようになり後にセットとして画一的に使用される。

   ● 桃山時代以後は花鳥画の影 響で、動植物を組み合わせたものが多くなる。

     梅と鶯、松と鶴、松と鷹、紅葉と鹿、桐と鳳凰など花札に使われるような図柄で あり、

     牡丹と猫(有名な東照宮の眠り猫はその1例)の組み合わせもそのひとつである。

     また方位にあわせて、十二支をいれたものが塔などに多い。




4、 関連ホームページ

    斗栱・蟇股・木鼻のお話-1     お話ー2     お話ー3      歴史

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