FC2ブログ

寺社建築と文化財の探訪<TIAS>

寺社建築の起源、歴史、文化財の紹介と文化財の問題点を探訪しています。 常時更新中です!
091234567891011121314151617181920212223242526272829303111
カテゴリー  [ 4-3 世界遺産の登録制度 ]

4-3 世界遺産と文化財

4-3 世界遺産と文化財

 

 

 4-3  世界遺産と文化財 

 


                  8-6 世界遺産オペラハウスー2

 
      

 

1、世界遺産条約への対応・・・日本の対応の歴史・条約批准・奈良ドキュメント

2、世界遺産関連の基準 ・・・世界遺産条約 作業指針 登録価値基準 審査基準 真正性

3、日本の世界遺産の現状・・・文化遺産登録 一覧表記載 一覧表に記載予定

4、世界遺産に不適合  ・・・「鎌倉」の失敗 「桂離宮」「伊勢神宮」を世界遺産に

  【次ページ】

5、世界遺産のための新指定・・正倉院正倉 旧富岡製糸場 国立西洋美術館本館

6、個別候補の問題点  ・・・長崎県の教会群  産業革命遺産

7、候補推薦の問題点  ・・・「産業革命遺産」と「長崎の教会群」の推薦経緯  

 

      

 

 1、世界遺産条約への対応

 

 

<日本の世界遺産のエポックは、以下の2項目です。>

 

1)「世界遺産条約」日本は、消極的でした。

   

 世界遺産条約は1975年に発効し、1978年から世界遺産の指定が始まりました。

 日本は、20年間も条約の批准に参加しませんでした、その理由は・・・・・・

 

 ① 文化庁は反対 文化財自然保護保護に対する自信

          【世界に日本の文化財保護管理よりすぐれたものは無い】

 ② 大蔵省(当時)の世界条約分担金の回避  

          【世界遺産基金への分担金を財政負担したくない】

 ③ 世界遺産に登録されてもメリットは無い 

      

 と云う意見が大半を占めて1977年には国会論議にまで及んでいたが批准せず経過しました。

 

  消極的だった日本は、1992年 『環境問題の認識が高まり』国会論議の末、批准することになりました。

 

 

 2)「奈良ドキュメント」の採択

  

 1994年、ユネスコ後援によるオーセンティシティに関する奈良会議が開催され、そこで「奈良ドキュメン

 ト」が採択されました。

『石の文化』が標準の世界遺産の基準に『木の文化』を理解してもらうのは、大変なことだったでしょう!

それには 『木ですのでよろしく』と頭を下げ 相手の部下になるのか、『木は石と同じ文化なの!』と基

準の変更を求め友人になれるか・・・・。

 

1990年ごろまでの遺産がヨーロッパに偏っていました。その理由は、「素材の真正性」の議論が挙げられます。

西洋では、特徴的である石造建造物は長期保存が可能で,築数百年以上の建物が現存しているのは当然です。

しかし、アジアや太平洋,アフリカ地域に特徴的な木材や土(日干し煉瓦)を利用した建造物は,その耐用年数

などの関係から修復を繰り返す必要があり「素材の真正性」を証明できないケースが多く在ります。

 

このように修復を繰り返す歴史的建造物は世界遺産条約が課す「真正性」の点において不利でした。このような

西洋中心の思考に対して1980 年代後半頃から日本やノルウェーを中心に批判が展開され,奈良ドキュメント 

の採択に至ったのです。よって奈良ドキュメントはアジアやアフリカなど木や土による建造物の歴史と文化を有

する国々において、世界遺産登録可能性を増すモメンタムとなったのです。

 

           「奈良ドキュメント」のポイントは、

   「木造であるが故の修復はいささかも文化財としての意義を損なうものでない」

            とする見解を文書にしたものです。

 

その本質を掲げると、「世界文化遺産は、地理上、気候上あるいは環境上の諸条件のような自然条件と文化的、

歴史的背景との脈絡の中で保存されるべきであり、こうして、真の意味におけるオーセンティシティが守れる」

ということでベネチア憲章に明示された-元論的保存理念は大幅に修正されました。

 

具体的には、部分的に建てかえをしても、顕著な普遍的な価値は、当初の技術で、当初のスタイルで同じような

材料を使ってやればよいと決められたのです。有形の文化遺産の真正性の解釈とその適用などの点について専門

家の間で合意に至ったものであり、当時、非常に画期的なものとして取り扱われ現在でも高く評価されています。

 

 

 

 2、世界遺産関連の基準



          4-4春日大社ー1 
 

      堅苦しい文章が続きますが、是非一読ください。

 

 1)世界遺産条約(正式名:世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約) 全文  wiki

 

文化遺産や自然遺産を人類全体のための世界の遺産として、損傷・破壊等の脅威から保護し、保存することが重

要との観点から、国際的な協力・援助の体制を確立することを目的とする条約。

 

ユネスコの「世界遺産委員会」が、各締約国からの推薦に基づき、「顕著な普遍的価値」を有する文化遺産、自

然遺産を「世界遺産一覧表」に記載。

 

□ 祈念工作物

建築物、記念的意義を有する彫刻及び絵画、考古学的な性質の物件及び構造物、金石文、洞穴住居ならびにこれ

らの物件の組み合せであって、歴史上、芸術上又は学術上顕著な普遍的価値を有するもの。

 

 建造物群

独立した建造物の群又は連続した建造物の群であって、その建築様式、均質性又は景観内の位置のために、歴史

上、芸術上又は学術上顕著な普遍的価値を有するもの。

 

 遺跡

人間の作品、自然と人間との共同作品及び考古学的遺跡を含む区域であって、歴史上、芸術上、民族学上又は人

類学上顕著な普遍的価値を有するもの(文化的景観を含む)。

 

 

 2)「世界遺産条約履行のための作業指針」 全文

 

【 II.E 完全性及び/又は真正性】のみ抜粋

【真正性】   

 79. 登録基準(i)から(vi) に基づいて推薦される資産は真正性(オーセンティシティ)* の条件を満たすこと

が求められる。オーセンティシティに関する奈良ドキュメントを含む付属資料4には、資産の真正性を検証する

ための実践的な原則が示されている。以下にその要約を示す。 

 

 80. 遺産が備えている価値を理解できる程度は、この価値に関する情報源がどの程度の信用性、真実性を有す

と考えられるかに依存する。

文化遺産の本来の特質と後年の変化に関連してその情報源を知り理解することは、真正性に係るあらゆる側面を

評価する上での要件である。   

 

 81. 文化遺産が備えている価値についての判断は、関連する情報源の信用性と同様に、文化ごとに異なる場合

があるほか、単一の文化内においてさえ異なることが考えられる。全ての文化は等しく尊重されるべきである

ことから、文化遺産の検討、判断は、第一義的には自身の文化的文脈において行われなければならない。

   

 82. 文化遺産の種類、その文化的文脈によって一様ではないが、資産の文化的価値(登録推薦の根拠として提

示される価値基準)が、下に示すような多様な属性における表現において真実かつ信用性を有する場合に、真正

性の条件を満たしていると考えられ得る。 

・ 形状、意匠  ・ 材料、材質  ・ 用途、機能  ・ 伝統、技能、管理体制 ・ 位置、セッティング

・ 言語その他の無形遺産 ・ 精神、感性 ・ その他の内部要素、外部要素

 

 83. 精神や感性といった属性を、実際に真正性の条件として適用するのは容易ではないが、それでもなお、そ

れらは、例えば伝統や文化的連続性を維持しているコミュニティにおいては、その土地の特徴や土地感を示す重

要な指標である。  

 

 84. これらの情報源をすべて利用すれば、文化遺産の芸術的側面、歴史的側面、社会的側面、科学的側面につ

いて詳細に検討することが可能となる。「情報源」は、文化遺産の本質、特異性、意味及び歴史を知ることを可

能にする物理的存在、文書、口述、表象的存在のすべてと定義される。  

 

 85. 資産の登録推薦書を作成するなかで真正性の条件を考慮する場合は、締約国は、まず最初に、該当する重

要な真正性の属性をすべて特定する必要がある。真正性の宣言において、これらの重要な属性のひとつひとつに

どの程度の真正性があるか又は表現されているかを評価すること。  

 

 86. 真正性に関し、考古学的遺跡や歴史的建造物・歴史的地区を再建することが正当化されるのは、例外的な

場合に限られる。再建は、完全かつ詳細な資料に基づいて行われた場合のみ許容され得るものであり、憶測の余

地があってはならない。   

 

【完全性】   

 87. 世界遺産一覧表に登録推薦される資産は全て、完全性の条件を満たすことが求めらる。 

 

 88. 完全性は、自然遺産及び/又は文化遺産とそれらの特質のすべてが無傷で包含されている度合いを測るため

のものさしである。従って、完全性の条件を調べるためには、当該資産が以下の条件をどの程度満たしているか

を評価する必要がある。

  

a)  顕著な普遍的価値が発揮されるのに必要な要素がすべて含まれているか。  

b)  当該資産の重要性を示す特徴を不足なく代表するために適切な大きさが確保されているか。  

c)  開発及び/又は管理放棄による負の影響を受けているか。 

以上について、完全性の宣言において説明を行うこと。 

 

89. 登録価値基準(i)から(vi) までに基づいて登録推薦される資産は、資産の物理的構造及び/又は重大な特徴

が良好な状態であり、劣化の進行による影響がコントロールされていること。また、資産が有する価値の総体を

現すのに必要な要素が、相当の割合包含されていること。文化的景観及び歴史的町並みその他の生きた資産につ

いては、これらの独自性を特徴づけているや動的な機能が維持されていること。  

 

※適切な大きさが確保:最低5.33ヘクタールは有るべきとの提言が有る。230m×230mの面積

 

 

 3)世界遺産への登録価値基準  

 

 登録基準(i)~(vi)の1つ以上を満たして登録された物件は文化遺産になる。(自然遺産、複合遺産省略)

 

(i) 人類の創造的才能を表す傑作である。                  [人類の創造的傑作]

 

(ii) 建築、科学技術、記念碑、都市計画、景観設計の発展に重要な影響を与えた、ある期間にわたる価値観の交

  流又はある文化圏内での価値観の交流を示すものである。         [価値観の交流]

 

(iii) 現存するか消滅しているかにかかわらず、ある文化的伝統又は文明の存在を伝承する物証として無二の存

  在(少なくとも稀有な存在)である。                  [文化的伝統、文明の伝承]

 

(iv) 歴史上の重要な段階を物語る建築物、その集合体、科学技術の集合体、あるいは景観を代表する顕著な見

  本である。                      [建築様式、建築技術、科学技術の発展段階]

 

(v) あるひとつの文化(または複数の文化)を特徴づけるような伝統的居住形態若しくは陸上・海上の土地利用

  形態を代表する顕著な見本である。又は、人類と環境とのふれあいを代表する顕著な見本である(特に不可

  逆的な変化によりその存在が危ぶまれているもの)。        [伝統的集落、環境とのふれあい]

 

(vi) 顕著な普遍的価値を有する出来事(行事)、生きた伝統、思想、信仰、芸術的作品、あるいは文学的作品

  と直接または実質的関連がある(この基準は他の基準とあわせて用いられることが望ましい)。 

                        [出来事、伝統、宗教、芸術的作品、文学的作品との関連]

 

 

 4)世界遺産暫定一覧表追加のための審査基準 

 

① 当該提案に係る文化資産は、原則として複数の資産で構成され、共通する独特の歴史的・文化的・自然的

  主題を背景として相互に緊密な関連性を持ち、一定の場・空間に所在する一群の文化財(下記⑥の文化

  財))であって、総体として世界遺産条約第1条に記す記念工作物、建造物群、遺跡のいずれかに該当する

  ものであること。 

 

② 「顕著な普遍的価値(Outstanding Universal Value)」を持つ可能性が高い文化資産であること。

 

③ 「作業指針」が示す「顕著な普遍的価値(Outstanding Universal Value)」の評価基準((i)~(vi))の一つ

  以上に該当する可能性が高いと判断される文化資産であること。 

 

④ 当該提案に係る文化資産が、(個々の構成資産のみならず総体として)、日本のみならず周辺地域の歴史・

  文化を代表し、独特の形態・性質を示す文化資産であると認められる可能性が高いこと。 

 

⑤ 真実性/完全性の保持に関する証明の可能性が高いこと。 

 

⑥ 構成資産の候補となる文化財の大半が、国により指定された文化財(国宝若しくは重要文化財又は特別史跡

  名勝天然記念物若しくは史跡名勝天然記念物に指定され、又は重要文化的景観若しくは重要伝統的建造物群

  保存地区に選定されているもの)又はその候補としての評価が可能な文化財であること。

  (原則として、複数の国指定の文化財が含まれていることが必要) 

 

⑦ 当該提案に係る文化資産の全体について、保存管理・整備活用に関する考え方(基本的な理念、基本方針

  等)が示されていること。さらに、包括的な保存管理計画及び個々の構成資産についての保存管理計画注)

  の策定を行う旨、明言されていること。    

注)特別史跡名勝天然記念物又は史跡名勝天然記念物の保存管理計画、国宝又は重要文化財の保存活用計画、

  重要文化的景観又は伝統的建造物群保存地区の保存計画を含む。 

 

⑧ 上記⑦の保存管理・整備活用に関する考え方の中に、周辺環境とも一体的な保全の方向性が示されているこ

  と。さらに、関係地方公共団体が、構成資産と一体を成す周辺環境に係る保全措置の方法を積極的に検討し

  ていく旨、明言していること。

 

* 上記基準①―⑧の基準の該当性を判断するにあたっては、世界遺産委員会が「世界遺産一覧表における不均

  衡の是正及び代表性・信頼性の確保のための世界戦略(グローバル・ストラテジー)」(平成6年)におい

  て示した遺産の価値評価に関する方針(別添2参照)をはじめ、近年の世界遺産委員会における文化資産の

  価値評価の在り方、登録に係る審査の動向等を考慮すること。 

 

5)「世界遺産一覧表における不均衡の是正及び代表性、信頼性の確保のためのグローバルストラテジー

(The Global Strategy for a Balanced, Representative andCredible World Heritage List)」

 

1994年6月にパリのユネスコ本部において開催された専門家会合における議論をまとめた報告書に基づき、同年12月にタイのプーケットで開催された第18回世界遺産委員会において採択された。

グローバル・ストラテジーの中では、登録遺産の記念的建造物への偏重が、文化遺産に多面的かつ広範な視野を

狭める傾向を招き、ひいては生きた文化(living culture)や伝統(living tradition)、民俗学および民族的な風景、

そして普遍的価値を有し、広く人間の諸活動に関わる事象などを対象から除外する結果となっていることが再確

認された。

さらに、世界遺産一覧表を代表性及び信頼性を確保したものにするためには、遺産を「もの」として類型化する

アプローチから、広範囲にわたる文化的表現の複雑でダイナミックな性格に焦点をあてたアプローチへと移行さ

せる必要のあることが指摘され、人間の諸活動や居住の形態、生活様式や技術革新などを総合的に含めた人間と

土地のあり方を示す事例や、人間の相互作用、文化の共存、精神的・創造的表現に関する事例なども考慮すべき

であることが指摘された。

以上のような指摘を踏まえ、現在、比較研究が進んでいる分野として、下記の3つの遺産の種別が示された。

 

            ・産業遺産・20世紀の建築・文化的景観

 

      今後の、記述の理解促進のため以上のキーワードは押さえて於いてください。



 

 3、日本の世界遺産の現状

 

    グラフィックス3厳島屋根曲線

<日本の世界文化遺産登録のリスト>   2014年現在

 

 

日本の世界文化遺産登録

 

 

青字は国宝

 

 

登録名

登録年

所在地

 

登録資産

 

1

 法隆寺地域の仏教建造物

1993

奈良

法隆寺

法起寺

 

2

 姫路城

1993

兵庫

姫路城

 

 

3

 古都京都の文化財

1994

京都

滋賀

賀茂別雷神社 仁和寺 鹿苑寺

賀茂御祖神社

平等院 慈照寺

教王護国寺 

宇治上神社 龍安寺

 

 

 

 

清水寺 高山寺西本願寺

延暦寺 西芳寺

二条城

醍醐寺 

天龍寺        

4

 白川郷・五箇山

 合掌造り集落 

1995

岐阜

富山

合掌造り集落

 

 

5

 原爆ドーム

1996

広島

原爆ドーム

 

 

6

 厳島神社

1996

広島

厳島神社

 

 

7

 古都奈良の文化財

1998

奈良

東大寺

唐招提寺

正倉院 

平城宮跡

興福寺

春日山原始林

 

 

 

 

春日大社

元興寺

薬師寺

8

 日光の社寺

1999

栃木

日光東照宮

二荒山神社

輪王寺

9

 琉球王国のグスク 

 及び関連遺産群

2000

沖縄

今帰仁城跡

玉陵

座喜味城跡

識名園

勝連城跡

斎場御嶽

 

 

 

 

中城城跡

首里城跡

園比屋武御嶽石門

10

 紀伊山地の霊場と参詣道

2004

和歌山

三重

吉野水分神社

熊野本宮大社

慈尊院

金峯神社    熊野速玉大社

丹生都比売神社

金峯山寺  

熊野那智大社

丹生官省符神社

 

 

 

 

吉水神社   補陀洛山寺

大峯山寺    金剛峯寺

青岸渡寺     金剛三昧院

11

 石見銀山遺跡と文化的景観

2007

島根

石見銀山

 

 

12

 平泉―仏国土(浄土)

2011

岩手

中尊寺   

無量光院跡

毛越寺   

金鶏山

観自在王院跡

13

 富士山―

 信仰の対象と芸術の源泉

2013

静岡

山梨

本宮浅間大社

山宮浅間神社

村山浅間神社

 

 

 

 

須山浅間神社

御室浅間神社

冨士浅間神社

河口浅間神社

14

 富岡製糸場と絹産業遺産群

2014

群馬

富岡製糸場

田島弥平旧宅

高山社跡

 

   2014年現在、文化遺産は14件ですが、自然遺産4件で計18件です。

   世界ランキングが在ります。13位ですが、日本政府、文化庁は、不満なのでしょうか?

   確認していませんが、木造建築では、一番なんだろうと思いますが? 

 

           

 <2014年の世界遺産登録ランキング>

順位

国名

総数

文化

自然

複合

種別

地域

1位

  イタリア

50

46

4

0

ヨーロッパ

2位

  中国

47

33

10

4

アジア

3位

  スペイン

44

39

3

2

ヨーロッパ

4位

  ドイツ

39

36

3

0

ヨーロッパ

4位

  フランス

39

35

3

1

ヨーロッパ

6位

  インド

32

25

7

0

アジア

6位

  メキシコ

32

26

5

1

中南米

8位

  イギリス

28

23

4

1

ヨーロッパ

9位

  ロシア

26

16

10

0

ヨーロッパ

10位

  アメリカ

22

9

12

1

北米

11位

  オーストラリア

19

3

12

4

オセアニア

11位

  ブラジル

19

12

7

0

中南米

13位

  日本

18

14

4

0

アジア

14位

  イラン

17

17

0

0

中東

14位

  カナダ

17

8

9

0

北米

14位

  ギリシャ

17

15

0

2

ヨーロッパ

17位

  スウェーデン

15

13

1

1

ヨーロッパ

17位

  ポルトガル

15

14

1

0

ヨーロッパ

19位

  ポーランド

14

13

1

0

ヨーロッパ

20位

  トルコ

13

11

0

2

中東

21位

  チェコ

12

12

0

0

ヨーロッパ

21位

  ペルー

12

8

2

2

中南米

23位

  韓国

11

10

1

0

アジア

23位

  スイス

11

8

3

0

ヨーロッパ

23位

  ベルギー

11

11

0

0

ヨーロッパ

26位

  オランダ

10

9

1

0

ヨーロッパ

 

    これから推薦の暫定一覧表記載の案件が、10件はありますので・・・20件は可能か?限界! 

      4-4スペイン水道橋ー1  
   

                            ゼコビア水道橋



暫定一覧表記載されている候補

政府は2014年9月17日、

「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」「国立西洋美術館本館」世界文化遺産に推薦することを正式に決定。

2016年のユネスコ世界遺産委員会で登録の可否が審議される。

 

世界文化遺産委員会報告を受け、暫定一覧表に記載すべきもの(但し、主題の強化、構成資産の選択、更なる文

化財指定などが必要)

     4-4えがら神社ー1
               

                                        鎌倉 荏柄天神社

 

 

世界遺産暫定リスト掲載物件

 

 

 

 

 

 

登録名

記載年

 

 

登録資産

 

1

 古都鎌倉の寺院・神社

1992

2013年平成25年「不登録」決定

 

 

鶴岡八幡宮

寿福寺

建長寺

瑞泉寺

 

 

鎌倉大仏

極楽寺

円覚寺

荏柄天神社

 

 

浄光明寺

称名寺

大仏切通

朝夷奈切通

 

 

名越切通

和賀江嶋

化粧坂

他、寺跡

2

 彦根城

1992

20年以上も保留状態。               「近世日本の天守閣式城郭群」として拡張登録を目指す

3

 飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群

2007

石舞台古墳

高松塚古墳

キトラ古墳

牽牛子塚古墳

 

 

中尾山古墳

岩屋山古墳

マルコ山古墳

植山古墳

 

 

川原寺跡

大官大寺跡

定林寺跡

飛鳥寺跡

 

 

橘寺境内

檜隈寺跡

岡寺跡

山田寺跡

 

 

本薬師寺跡

酒船石遺跡

伝飛鳥板蓋宮跡

飛鳥水落遺跡

 

 

飛鳥稲淵宮殿跡

飛鳥池工房遺跡

飛鳥京跡苑池

藤原宮跡

 

 

植山古墳

丸山古墳

菖蒲池古墳

藤原京朱雀大路跡

4

長崎の教会群とキリスト教関連遺産

2007

2016年のユネスコ世界遺産委員会で登録の可否が審議

 

 

大浦天主堂

出津教会堂

大野教会堂

黒島天主堂

 

 

黒島天主堂

旧野首教会堂

頭ヶ島天主堂

五輪教会堂

 

 

江上天主堂

原城跡

日野江城跡

﨑津集落

 

 

平戸島の聖地と集落

 

 

5

 国立西洋美術館本館
   ル・コルビジェ

2007

2016年のユネスコ世界遺産委員会で登録の可否が審議

6

 北海道・北東北の縄文遺跡群

2007

キウス周堤墓群

北黄金貝塚

垣ノ島遺跡

 

 

入江・高砂貝塚

鷲ノ木遺跡

大船遺跡

 

 

三内丸山遺跡

小牧野遺跡

是川遺跡

 

 

亀ヶ岡石器時代遺跡

田小屋野貝塚

大森勝山遺跡

 

 

大平山元I遺跡

御所野遺跡

大湯環状列石

 

 

長七谷地貝塚

 

伊勢堂岱遺跡

二ツ森貝塚

7

 九州・山口の近代化産業遺産群

2007

2015年のユネスコ世界遺産委員会で登録の可否が審議

 

 萩の工業化初期の関連資産

 徳川時代の文化背景  山口県

萩反射炉        

恵美須ヶ鼻造船所跡

萩城下町         

大板山たたら製鉄遺跡

 

松下村塾

 

 

 

 

 集成館の先駆的工場群旧集成館

旧集成館機械工場

旧鹿児島紡績所技師館

 

           鹿児島県

祇園之洲砲台跡

 

 

 

            佐賀県

三重津海軍所跡

 

 

 

 橋野鉄鉱山と製鉄遺跡 岩手県

橋野高炉跡及び関連施設

 

 

 

 三菱造船所施設    長崎県

 向島第三ドック

ハンマーヘッド型起重機

旧鋳物工場併設木型工場

 

 

占勝閣

小菅修船場跡

高島炭鉱跡

端島炭坑

 

 

旧グラバー住宅

 

 

 

 下関砲台跡      山口県

前田砲台跡

 

 

 

 

 三池炭鉱    福岡 熊本県

宮原坑施設

万田坑施設

 専用鉄道敷

三池港

 

 

三角西(旧)港施設

 

 

 

 八幡製鐵所      福岡県

修繕工場

旧鍛冶工場

遠賀川水源地ポンプ室

 

 韮山反射炉      静岡県

韮山反射炉

 

 

 

8

 宗像・沖ノ島と関連遺産群

2007

沖ノ島

宗像大社

中津宮

辺津宮

 

 

沖津宮遥拝所

桜京古墳

東郷高塚古墳

津屋崎古墳群

9

 金を中心とする佐渡鉱山の遺産群

2010

相川金銀山・西三川砂金山・鶴子銀山・新穂銀山

10

 百舌鳥・古市古墳群

2010

現存するものは47基とされる

11

 平泉-仏国土(浄土)建築庭園及 び考古学的遺跡群(拡張申請)

2010

柳之御所遺跡

 達谷窟

白鳥舘遺跡

長者ヶ原廃寺

 

骨寺村荘園遺跡と農村景観

一関本寺の農村景観

 

 

世界遺産暫定一覧表に記載予定の候補>

 

カテゴリーⅠ】

 我が国の世界遺産暫定一覧表には未だ見られない分野の資産であり,顕著な普遍的価値を証明し得る可能性について検討すべきものと認められるが,主題・資産構成・保存管理等を十全なものとしていくためには,なお相当な作業が見込まれるため,世界遺産暫定一覧表記載には至らないと評価されるものである。

 

  これらの文化資産については,地方公共団体において取組を進め,作業が相当程度に進展した場合は,その段階で本委員会において改めて調査・審議を行い,顕著な普遍的価値を証明できる可能性が高いと評価されたものについては,世界遺産暫定一覧表への記載について検討することが望ましい。

  今後,本資料に示された課題等を踏まえた作業を進めることが必要であり,その手順については,以下の2通りに分けることができる。 

 

a)提案書の基本的主題を基に,提案地方公共団体が準備を進めるべきもの

  ○  「最上川の文化的景観-舟運と水が育んだ農と祈り,豊饒な大地-」  

  ○  「天橋立-日本の文化景観の原点」  

  ○  「錦帯橋と岩国の町割」  

  ○  「四国八十八箇所霊場と遍路道」  

  ○  「阿蘇-火山との共生とその文化的景観」  

 

b)提案地方公共団体を中心に,当面,主題に関する学術的な調査研究を十分に行い,主題及びこれに基づく資産構成に関して一定の方向性が見えた段階で,関係地方公共団体により準備を進めるべきもの

 

[近世の城郭・城下町関連の文化資産] 

「城下町金沢の文化遺産群と文化的景観」,「松本城」,「萩-日本の近世社会を切り拓いた城下町の顕著な都市遺産」は,いずれも近世の城郭あるいは城下町に関連する主題による提案であり,他の同種資産と組み合わせることにより,顕著な普遍的価値を証明し得る可能性について検討すべきものとして評価できるため,「カテゴリーⅠ」に該当するものとした。 

  ○ 「城下町金沢の文化遺産群と文化的景観」  

  ○  「松本城」  

  ○  「萩-日本の近世社会を切り拓いた城下町の顕著な都市遺産-」  

 

[近世の社寺とその門前町関連の文化資産] 

  ○  「善光寺と門前町」  

 

[近世の教育資産] 

「水戸藩の学問・教育遺産群」,「足利学校と足利氏の遺産」,「近世岡山の文化・土木遺産群-岡山藩郡代津田永忠の事績-」は,提案における一部の構成要素について,「近世の教育資産」という主題の下で学術的な調査研究等を行うことにより,同主題に基づく文化資産の構成資産として顕著な普遍的価値を証明し得る可能性について検討すべきものと評価できるため,「カテゴリーⅠ」にも該当するものとした。

 

一方で,今回提案された主題を基に世界遺産を目指す限りにおいては,現在のイコモスや世界遺産委員会の審査傾向の下では顕著な普遍的価値を証明することが難しく,主題の再整理や構成資産の組み替え,更なる比較研究等が必要

と考えられる資 産として「カテゴリーⅡ」に該当するものとした。

  ○  「水戸藩の学問・教育遺産群」  

  ○  「足利学校と足利氏の遺産」  

  ○  「近世岡山の文化・土木遺産群-岡山藩郡代津田永忠の事績-」  

 

[近世の街道と宿場町関連の文化資産] 

  ○  「妻籠宿・馬籠宿と中山道-『夜明け前』の世界-」  

 

 

【カテゴリーⅡ】

 今回の提案内容をもとに世界遺産を目指す限りにおいては,現在のイコモスや世界遺産委員会の審査傾向の下では,顕著な普遍的価値を証明することが難しいため,主題の再整理や構成資産の組み換え,更なる比較研究等が必要と考えられる資産である。

 

そこで,これらの文化資産については,当面は,文化財の適切な保存・活用の視点を踏まえつつ,まちづくりや地域づくりに総合的に活かしていくための取組を進めることが望ましい。

 

 今後,引き続き世界遺産を目指す場合には,イコモスや世界遺産委員会における審査の動向や我が国の世界遺産暫定一覧表記載資産の世界遺産一覧表への推薦・記載の状況等を注視しつつ,必要に応じて,本委員会においてこれらの文化資産の取扱について検討していくこととする。

 

  ○  「北海道東部の窪みで残る大規模竪穴住居跡群」  

  ○  「松島-貝塚群に見る縄文の原風景」  

     「松島-貝塚群に見る縄文の原風景」については,構成資産の一部について「北海道・北東北の縄文遺跡群」との

     選択的統合を行うことにより,顕著な普遍的価値が認められる可能性は高いものの,今回の提案内容全体に対する

     評価としては,顕著な普遍的価値の証明が不十分であるため,「世界遺産暫定一覧表候補の文化資産」の「カテゴ

     リーⅡ」として整理している。

○  「水戸藩の学問・教育遺産群」 

○  「足尾銅山-日本の近代化・産業化と公害対策の起点-」  

○  「足利学校と足利氏の遺産」  

○  「埼玉古墳群-古代東アジア古墳文化の終着点-」  

○  「近世高岡の文化遺産群」  

○  「立山・黒部~防災大国日本のモデル-信仰・砂防・発電-~」  

○  「霊峰白山と山麓の文化的景観-自然・生業・信仰-」  

○  「若狭の社寺建造物群と文化的景観-神仏習合を基調とした中世景観」  

○  「日本製糸業近代化遺産~日本の近代化をリードし,世界に羽ばたいた糸都岡谷の製糸資産~」  

○  「飛騨高山の町並みと祭礼の場-伝統的な町並みと屋台祭礼の文化的景観-」  

○  「近世岡山の文化・土木遺産群-岡山藩郡代津田永忠の事績-」 

○  「三徳山-信仰の山と文化的景観-」  

○  「山口に花開いた大内文化の遺産-京都文化と大陸文化の受容と融合による国際性豊かな独自の文化-」  

  ○  「宇佐・国東-「神仏習合」の原風景」  

  ○  「竹富島・波照間島の文化的景観~黒潮に育まれた亜熱帯海域の小島~」  

 

の中に無いのが、①伊勢神宮、②出雲大社、③桂離宮、修学院離宮 ④茶道と茶室 ⑤ 滋賀県湖東三山、

⑥松本、犬山城、そして、⑦京都・奈良の再編成・・・・・・等があります。

何故、地方が提案してくるまで、文化庁は待っているのでしょうか? 

 

文化庁は、日本全体の文化財を管理しているのなら、主導的なスタンスで強力に推進すべきです。

 

① 姫路城の単独登録による失敗

  暫定一覧表記載に彦根城と併記したために、彦根は宙ぶらりん。

  松本城、犬山上も同様な対応になっている。

  世界遺産対応初期のことでいたし方が無いとしても、日本の城郭建築は、姫路だけでなく重文8件を含める

  と12件あり、これらを包括的に再編し暫定一覧に記載することは、責務と判断されます。

  近世日本の天守閣式城郭群の登録を是非、目指してください。

 

② 「鎌倉」の登録の却下  (後述します。)

 

③ 出雲文化については、世界遺産の記事すら見いだせないのですが ・・・・・宮内庁でしょう!

  伊勢神宮も、出雲大社も天皇家つながっている。故に、秘密を暴かれたくない。天皇=韓国から

 

④ 桂離宮・・・これも、宮内庁と具体的に協議すべきです。国内で公開しているのです。

  そして、天皇家が使用しているわけでもなく、秘密もありません。がんばってください。(後述します。)

日本では、世界が認める世界遺産候補が 登録候補にも文化財にもなっていない建造物が在ります。

 

 

 4、世界遺産に不適合

 

 

1、「鎌倉」の登録失敗の反省

 

 ● 鎌倉が世界遺産不登録になった理由 

 

  1、資産形成    鎌倉の歴史的重要性が資産で十全な形で示されていない。 

  2、証拠      武家政権発足の地としての権力や人々の生活の様子を示す証拠がない

  3、普遍的な価値  武家が自然に働きかけて防御性を高めたことは認められるが、

           それだけで普遍的価値を有するとは言えない。

  4、周辺都市の影響 資産全体の視覚的完全性の観点から、資産の周辺が都市化されている影響は無視でき

           ない。

  5、管理体制    管理体制は十全だが、実際に機能することを確かめる必要がある。  

 

    要するに、物証が不十分、世界遺産にするための価値を証明できていない。

      4-4 鎌倉地図ー1

 



 【神奈川県+4市】コメント

 イコモスは勧告で、鎌倉の社寺や武家館跡といった21の「重要な要素」で構成される資産について「精神的、

 文化的側面は示されている」と評価。一方、武家政権の存在を決定づける物証が欠如していると指摘した。

 さらに、鎌倉の歴史的価値が切通に表れるような防御性にとどまり、国外の類似資産と比べて「国内レベル」

 と批評した。保全・管理体制についても、資産範囲と緩衝地帯(法制度で守られた範囲)は「問題なし」とし

 ながら、「都市化の影響は無視できない」「(法制度が)実際に機能するか確かめる必要がある」と懐疑的な

 見解を示した。 

 国内16の世界遺産(文化12、自然4)の勧告段階で、4区分の最低評価に当たる不登録は初めて。

 6月にカンボジアで開かれる世界遺産委員会で評価の格上げを目指すか、推薦を取り下げて新しいコンセプト

 で再推薦するか判断を迫られる。

 

 平成25年4月30日、イコモスによる審査結果(イコモス勧告)が公表され「不記載(登録不可)」が勧告

 されました。

       「武家の古都・鎌倉」のイコモス勧告結果について(第1報) [PDFファイル/38KB]

        「武家の古都・鎌倉」のイコモス勧告結果について(第2報) [PDFファイル/361KB]

 

 

 平成25年5月27日、世界遺産の推薦を取り下げる4県市の方針を決定しました。

 また、平成25年6月4日、国が「武家の古都・鎌倉」の推薦取り下げを決定しました。

 

4県市が取り下げの方針を決定した理由は主に下記の点になります。

・イコモス勧告の内容が、「武家の古都・鎌倉」は、日本側の主張する世界遺産の登録基準には適合せず、顕著

 な普遍的価値が証明されていないとする非常に厳しいものであったこと。

・イコモス勧告の内容に、一部の資産を特に高く評価するなどの、記載延期決議や情報照会決議に向けての議論

 を深められるような要素がないこと。 

 

平成25年度は、再推薦・登録に向けてコンセプトや構成資産を検討するため、まずは、イコモス勧告を詳細に

分析することが重要であるという認識のもと、国等の協力を得ながら、イコモス勧告の分析を行うとともに、関

連情報の整理、検討を行いました。

 

    「武家の古都・鎌倉」に対するイコモス勧告の検証の結果概要 [PDFファイル/150KB]

 

このように、登録すべき文化財が、鎌倉時代の建立寺社がないことは、候補選定初期から担当者レベルは理解し

ていたはずで、その時点でイコモス、文化庁との協議がなされ不適格であると納得して中断すべきであった。

 

交通条件からも厳しい状況も踏まえると無理!との判断を却下し、押し通すリーダーがいたのかもしれません。

結局、税金の無駄遣いになってしまった。この反省を、活かすことが今後の課題ですが?

 

鎌倉市などが反省の弁を述べるだけでなく、文化庁の

「文化審議会世界文化遺産・無形文化遺産部会(世界文化遺産特別委員会)」文化財部長

の責任は、どう問われたのか?

前述の件は、事前に十分知りえたはずで指導力の欠如もはなはだしいと言わざるを得ない。

 

更に、前述の<世界遺産暫定一覧表に記載予定の候補>のリストの中には、その反省を活かしていない候補が

散見されるのは、はなはだ残念なこと思います。

 

 

 

2、「桂離宮」の世界遺産登録

 

桂離宮は「国宝」でも「世界遺産」でもない。  「4-3国宝でない建造物」で詳述しています。

 

日本が世界遺産条約の加盟国となり、最初の登録候補をどこにするか検討を始めた時点で、ユネスコの担当官か

ら「桂離宮はどうか」と打診され、「京都の文化財」ではなく、単独!で登録をしては?

 

  桂離宮は、法隆寺や姫路城と並んで、日本を代表する文化財と世界的に認識されているのです。

しかし桂離宮は世界遺産に登録されていません。 

 

管理する宮内庁が強く反対したからです。と云われています。

理由は、解かりませんが、多分独りよがりの寂しいものでしょう!

 

皇家の私有品である「御物」、天皇家の財産である「皇室財産」、宮内庁各部局(宮内庁書陵部等)が管理して

いる財産等は、『皇室用財産』は「皇室経済法」等による国家予算があり、宮内庁による管理が十分にいき届い

ているという理由から、『文化財保護法』による指定の対象外となっています。

 

 

3、伊勢神宮社殿を世界遺産にしよう

 

伊勢神宮の建築について

 

 ●「文化財建造物の保存・活用と防災」の座談会 長谷川直司氏

 

「伊勢神宮は近々次の式年遷宮が行われるが、材料も全部取り替えて行われる。故に伊勢神宮は国宝でも重要文

化財でもない。式年遷宮が続いているのは伊勢神宮だけである。

奈良の春日大社は江戸末期、文久の時代に式年 遷宮を行って、それ以来止まっている。

その段階での文化財評価をして、4社とも国宝指定されている。

          

            式年遷宮で20年ごとに新築するとすると文化財指定はできない 

   

新築後20年が文化財の資格はない、何年なら良いのか?

暫定的な「竣工後50年」を覆す1959年竣工の国立西洋美術館は、2007年に重文指定を受けています。

48年間、式年遷宮を50年にしましょう???

  

 

 ● 物凄く評価する人も、ブルーノ・タウト    日本美の再発見  

 

「この国を訪れる人は、観光宣伝に乗せられてまず日光に赴き、徳川将軍の浮艶な社廟を見て、これこそ日本を

代表するすばらしい建築だと思い込んでしまうのである。

しかし、日光の建築は決して日本の国宝ではない。これは、17世紀の権力者が、彼等の威力を誇示するために、

権柄(けんぺい)ずくで拵(こしら)えあげた芸術である。・・・ 

桂離宮は、施工のみならずその精神から見ても最も日本的な建築である。これは伊勢神宮の伝統を相承するもの

である。

この国の最も高貴な国民的な聖所である伊勢神宮の形は、まだシナの影響を蒙らな悠遠の時代に由来する。

構造、材料および構成は、この上なく簡素明澄である。一切は清純であり、それ故にまた限りなく美しい泣き

たくなるほど美しい)。 いわば日本のアクロポリスである、だがアクロポリスのような廃墟ではない。」 

              「日本美の再発見」(岩波新書)の「日本建築の世界的奇跡」より抜粋

 

 

伊勢神宮の建築史   (2-3 神社建築の起源 伊勢神宮と出雲大社社殿の起源を探訪)より 

 

  ① 伊勢神宮社殿の創建 

    478年 雄略天皇22年外宮伊勢山田原へ遷座を創建とする説が有るが、社殿が創建された確証は無い。

    685年 式年遷宮制を定めた第1回遷宮が692年その10年前程度には 社殿が存在したと推測するのが最古。

       この時期神明造であったといえるかは不明である。

 

  ② 伊勢神宮の神明造の変遷

 ●680~1400年ごろ    【神明造であった可能性が有る】

    680年頃から、神社様式が1400年ごろまで続いていた?(神明造?御饌殿と同じ形式の板倉造?)

    しかも700年遷宮35回を堅持、維持してきたとすれば素晴らしい!

    南北朝時代1350年の絵図に配置は違うが神明造と判断できる社殿が画かれているので15世紀の式年遷宮中

    断以前は「神明造」であった可能性は有る。しかし700年は長い、初期は異なる様式であった可能性も有る。

 

 ●1563~1636年頃     【寺院様式になっている】

    式年遷宮約100年の中断以降1563年から、寺院様式になり入母屋、朱塗の神社建築になり17世紀まで続く。  

    神明造での遷宮再建の可能性は、1585天正13年第41回外宮・内宮式年遷宮となるが、この遷宮時期は桃山

    文化(1573–1603)花盛りの時期で、白木で簡素であったとは、考えにくい点もある。

    信長、豊臣秀吉が再建、遷宮の支援をしているのなら 派手な建築であったと・・・・

    出雲大社も内部は朱塗 外部は黒漆の東照宮のような社殿であった。神宮側が豊臣を説得していれば良い?

 

   ●1636~1800年ごろ    【再度、神明造に復古した】

    1636年再建 長野の仁科神明宮は神明造である点から17世紀には神明造であったと想定できる。

    1797年製作 寛政9年伊勢参宮名所図会(三重県総合博物館)は明解に神明造であり、

    1789年の寛政元年第51回式年遷宮の時点では 配置は異なるが確証の有る時期である。

 

 ●1889年  現在と同じ形式配置になったのは、明治22年第56回式年遷宮である。

 

  ・桃山時代では、伊勢神宮社殿も 柱は、朱塗、白壁の神社社殿であったこと、

  ・江戸時代に入り、現在と同形式の神明造となったが、建物の配置は違っていたこと

 

    などは確証があり、現在の建築様式が1300年継承されてきたわけではありません。

 

  ・20年ごとの建替えにより、全てが新材になっている。

  ・形式、様式的にも古く見積もっても、17世紀初頭ぐらいが限度

 

  ・仁科神明宮が国宝なら、同時代に式年遷宮が中止され、修理を繰り返していれば 伊勢神宮も国宝!

 

  ・垂木1本でも江戸時代のものを残して「再建」「修理」となれば、伊勢神宮も国宝になっていた!

   のですが?

 

  伊勢神宮の内宮、外宮とも単独では現在の基準では、国指定文化財にはなりません。 

 
     しかし、日本、世界の人が、賞賛する建造物が文化財ではない!・・・何か残念です。

   しかも、世界遺産にも登録不適格なのです。

 

 

3)世界遺産にも不適格

 

伊勢神宮を世界遺産登録へ」伊勢市のHPより

 

「神宮司庁へ意向を確認しましたところ、遷宮により20年に一度社殿を建て替える行為が、保護を目的と

する世界遺産の趣旨にはそぐわないという理由で、登録申請することは難しい旨回答をいただきました。」

 

         と記されています。どうしてでしょう。

 

世界文化遺産で熊野古道、富士山が登録されているのに 神宮司庁は、もっと勉強、探求してください。

いずれも、「信仰の歴史」が対象で評価されているのですから、

「1300年の亘る継承」は世界に類例の無い「文化の継承」ではないですか。

「世界遺産登録など伊勢神宮には必要がない!」と神宮は、云っていると思われても良いと・・・・・?

 

最近の世界遺産候補の一つ「九州・山口の近代化産業遺産群」は稼動産業で、国指定文化財はありません。

   (これから申請・登録を急遽文化財指定を行なう?)文化庁の審査基準にも合致していません。

 

        伊勢神宮もチャレンジ可能・・・しかし、チャレンジしたくない?

 

 

 【世界遺産登録に向けて】

 

世界遺産への登録価値基準」(前述)の

(iii) 現存するか消滅しているかにかかわらず、ある文化的伝統又は文明の存在を伝承する物証として無二の存

  在(少なくとも稀有な存在)である。                  [文化的伝統、文明の伝承] 

(iv) 歴史上の重要な段階を物語る建築物その集合体、科学技術の集合体、あるいは景観を代表する顕著な見

  本である。                      [建築様式、建築技術、科学技術の発展段階] 

(vi) 顕著な普遍的価値を有する出来事(行事)、生きた伝統、思想、信仰芸術的作品、あるいは文学的作品

  と直接または実質的関連がある(この基準は他の基準とあわせて用いられることが望ましい)。 

                        [出来事、伝統、宗教、芸術的作品、文学的作品との関連]

 

(iii)、(iv)、(vi)、の基準には合致するのではないか? 建築物が無理としても(iii)、(vi)は・・・・・?

 

式年遷宮は、行事であって、倒壊、火災、荒廃などの他動的な再建ではなく、信仰上の行事

での再建(遷宮)で主導的であることを主張するならば登録の可能性は高い・・・・?

 

通常の世界遺産の登録文化財は、その時代の「遺物」です。「過去を維持、保管」してきているのです。

しかし、伊勢神宮は「過去~現物」の文化財を「現在まで維持、管理」してきている点を強調すべきと思います。

 

その登録に向けて先ずは、日本国内の「世界遺産暫定一覧表追加のための審査基準」をクリアしてみよう!

 

① 国の特別史跡の指定を受ける。

  神宮境内は無論、伊勢地全体で二見が浦、的矢牡蠣真珠・・  熊野古道の世界遺産とは重複しない

  

② 関係の深い周辺の国指定文化財を参画させる。

  金剛證寺(こんごうしょうじ)三重県伊勢市朝熊町岳にある臨済宗南禅寺派の寺院

 

    室町時代には神仏習合から伊勢神宮の丑寅(北東)に位置する当寺が「伊勢神宮の鬼門を守る寺」として

    伊勢信仰と結びつき、「伊勢へ参らば朝熊を駆けよ、朝熊駆けねば片参り」とされ、伊勢・志摩最大の寺

    となった。

 

    本堂(摩尼殿)は重要文化財

   江戸時代には徳川幕府が伊勢神宮と絡んで重視し、援助した。1609年(慶長14年)には播磨国姫路城主

   で豊臣秀吉の七将の一人、池田輝政公が火災で失われた本堂摩尼殿(まにでん)を再建した。

   この本堂は1701年(元禄14年)に徳川綱吉の母桂昌院による修復を経て現存している。

 

  これで、国指定文化財の条件、2件を確定! 

 

③ 伊勢神道の発展を熊野、富士山と同様に信仰文化として主張する。 

 Wikiより

  鎌倉時代末期に、それまでの両部神道や山王神道などの本地垂迹説とは逆に、反本地垂迹説(神本仏迹説)が

 勃興するようになり、その影響で、伊勢神宮の外宮の神官である度会家行によって、伊勢神道が唱えられた。

 伊勢神道は、『神道五部書』(偽書とされる)を根本経典とする。また、儒教・道教思想の要素もあわさった

 最初の神道理論とされる。

 伊勢神道は、元寇により、日本を「神の国」であると再認識し、唯一絶対の日本の宗教が神道であるとする勢

 力のよりどころとされて、発展した。

 

 その思想は、外宮の祭神である豊受大神を、天地開闢に先立って出現した天之御中主神や国常立尊と同一視し

 て、内宮の祭神である天照大神をしのぐ普遍的神格(絶対神)とし、内宮に対抗する要素があった。

 それまで、外宮の豊受大神は、内宮の天照大神に奉仕する御饌津神とされていたが、度会氏は『神道五部書』

 を根拠に、外宮を内宮と同等、あるいはそれ以上の権威あるものとし、伊勢神宮における外宮の地位の引き上

 げを目指した。伊勢神道の理論の構成には、中国思想の影響が多分にうかがえるが、絶対神の存在を強調する

 ことで、神を仏の上位におき、反仏、排仏の姿勢を示したのである。

 

④ 伊勢神宮保有の資料文献を開示し、「文化継承の確証」としての有形文化財に登録する。

  国造家の歴史、保有資料などまだまだ沢山有るようです。

  又、無形文化財として遷宮の行事などを登録することも・・・文化遺産として無理が有るのか?

  遷宮の行事こそ文化遺産ではないのですか?

  

⑤ そして、現在年間1400万人を越える参拝者がいます。 

 

  これで、世界遺産にります。  (なりたくない、かどうかは別の論議)

 

ただし、社殿を鑑賞できる場所と時間を提供しないと、外国人には、「お伊勢参り」と「おかげ横丁」だけでは

アピールしないと思います。日本人も!

 
  「この上なく簡素明澄で一切は清純であり、それ故にまた限りなく美しい」社殿を日本人もきちんと丁寧に鑑賞

したいのですが?  何も見せない!この姿勢を変化させて欲しいものです。  

                100万円出せば拝観可能ですが!

 

因みに、遷宮に費用は、平成5年の第61回式年遷宮の経費は327億円、平成25年は伝統技術の継承にかかる経

費増で、約570億円・・・・文化の維持継続にこれだけかけている「文化継承」は、世界中に無い?と思います。

 

(参考:文化庁の文化財関連予算は、平成24年は約442億円 平成17年は約580億円・・・凄いです)

 
  通常の世界遺産の登録文化財は、「遺物」です。 伊勢神宮社殿は「現物の遺産です。!

だけど、資金は有る。信仰も厚い。 日本一番のランク・・・・ 世界遺産登録など不要

  国造家の家訓、行事のごとく・・・・守秘義務を遵守・・・・これでいいのだ!

   

   しかし、正倉院は、宮内庁としてなぜ、国宝にするのを認めたのか 謎です!

 

              

カテゴリ
プロフィール

masatias

Author:masatias
30年続く寺社めぐりのメンバーです
<TIAS>グループ名称
Improvement of a spirit boundary
by Temple and shrine =<TIAS>

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

訪問者
ブロとも申請フォーム